市川市妙典の吉田こどもクリニック 小児科・アレルギー科

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こどもの感染症

インフルエンザ

インフルエンザに関するホームページ(下記は外部サイトへリンクします)
厚生労働省
国立感染症研究所 感染症疫学センター
千葉県感染症情報センター

症状は?

インフルエンザウイルスに感染して起こる病気です。インフルエンザウイルスにはA型、B型、C型の3つのタイプがあります。主にA型、B型が流行します。インフルエンザは、ほかのいわゆる風邪の原因となるウイルスより、感染力が強く、潜伏期も1~3日と短く、あっという間に広がります。そのため、家族全員がかかってしまうこともよくあります。

発熱、悪寒戦慄
39度前後の熱が3~5日(年によっては7日くらいまで)続きます。一度熱が下がった後、再度熱があがる(1~2日間)ことがあります。

・全身倦怠感、食欲の低下
・頭痛、筋肉や関節の痛み
・腹痛、下痢、嘔吐
・のどの痛み、咳、鼻水

検査・治療は?

診断について
近年、インフルエンザの迅速診断が可能となり、クリニックや病院で利用されています。この迅速診断法について、注意点等書きたいと思います。

検査の方法
鼻の奥に綿棒を入れて、鼻汁、鼻粘膜を採取します。検体をしっかり採ることが検査の精度と関係するため、しばしば痛みを伴います。この検体を用いて迅速診断を行います。結果がでるまでに15~20分かかります。検査により、感染の有無、および型(A型、B型)が分かります。診断率は80~95%程度で、インフルエンザにかかっていても、10人に1人~2人は結果が陰性となります。特に発症早期で検査をした場合、陰性となることが多くなります。そのため検査をする場合、発熱から8~12時間以上経過してからの検査が望ましいと思われます。また最終的な診断は、症状とあわせて行いますので、検査結果がすべてというわけではありません。

治療
基本的には合併症がない限り対症療法で改善が期待できます。症状に応じて、咳止め、鼻水止め、下痢止め、解熱剤等を使用します。解熱剤は小児ではアセトアミノフェンのみ使用可能です。発症後48時間までであれば、抗ウイルス薬(タミフル、リレンザ等)の使用も可能です。

家庭での対処法は?

安静と休養:体をよく休めることが大切です。
保温:すごしやすい温度でかまいません。汗をかくほど着せる必要はありません。
水分補給:普段よりやや多めに与えてください。食事は無理せず、消化の良いもの、食べやすいものを、食べられるだけでかまいません。

注意事項は?

インフルエンザでは、中耳炎や肺炎といった合併症が比較的多く認められます。また、時に脳炎や心筋炎といった重篤な合併症もみられます。熱のある間は、2~3日おきに診察を受け、余病がないか確認することをお勧めします。また抗ウイルス剤を使用することで発熱期間を短縮することが可能です(必ずしも必要な薬ではありません)。

予防接種は?

インフルエンザの予防接種は、生後6カ月以上で受けることができます。小児では2~4週間間隔(理想は4週間)で2回行います。インフルエンザは12月下旬から3月にかけて流行しますので、1回目の接種は10月下旬から11月中旬までに受けておくことをお勧めします。

このワクチンの目的は、インフルエンザに感染しないということではなく、感染した際の症状を軽くし、重症な合併症(脳炎や心筋炎など)の頻度を減らすことにあります。近年ではインフルエンザ罹患時に、抗インフルエンザ薬も使用できるようになりましたが、むしろ予防が大切ですので、ワクチンを接種しておくことをお勧めします。

インフルエンザワクチンの副反応としては、発熱、接種部位の発赤、腫脹などが報告されていますが、他の予防接種と比較して副反応が多いものではありません。卵アレルギーがある場合は慎重な接種が必要ですが、実際は大部分の方に接種が可能です。卵アレルギーがあり、接種を希望される方は、あらかじめ予防接種外来の予約をお願いします。予備の検査を施行した上で接種を行います。

感染性胃腸炎(吐き下しの風邪)

症状は?

冬場になると、いわゆる吐き下し(嘔吐下痢症)が増えてきます。これらの大部分はウイルス感染症でロタウイルス、アデノウイルス、ノロウイルスといわれるウイルスにより起こります。症状は突然吐き始め、ついで下痢が始まります。乳幼児ではレモン色から白色の水様便が、数回から時に20回以上となります。熱が出ることもあります。下痢が良くなるまでには1週間くらいかかります。

治療は?

対症療法が中心になります。吐き気止め、整腸剤、下痢止め等を服用します。

家庭での対処法は?

吐き気が強いとき、吐いている時は何も飲ませないようにします(目安としては4時間~6時間くらいあけてください)。吐き気が落ち着いてきたら、少しずつ水分をとらせます。具体的には、
1)30分から1時間くらい間をあけて飲ませます。
2)麦茶、番茶、白湯、アクアサーナ、アクアライト、乳児用ポカリスエット、薄めたりんごジュースなどからはじめます。
3)一回の量は、乳児30ml、幼児50ml、学童100mlくらいから始めます。嘔吐がなく、しっかり飲めるようであれば、一回量は増やしていってかまいません。

下痢だけになったら、消化の良い食べ物を少しずつあげていきます(脂っこいもの、繊維の多いものは控えます)。下痢をしている間は、おしりがかぶれやすいので、おしりを何度も洗ってあげてください。脱水症状に注意してください。以下の症状がある場合は早めに診察を受けてください。
1)繰り返し吐き続けるとき(1~2回はしょうがないと思います)。
2)元気がなく、顔色が悪いとき。
3)唇が乾いて、おしっこが少ないとき。

急性細気管支炎

症状は?

RSウイルスといわれるウイルスによって、気道の細気管支の粘膜に炎症が起こって、喘鳴(ゼイゼイ、ヒューヒュー)、呼吸困難などが起こる病気です。2歳以下の乳幼児(特に6カ月未満の乳児)に多く、月齢の低い赤ちゃんほど急変しやすく、重症化しやすいので注意が必要な病気です。
症状は、発熱、鼻水などのカゼ症状から始まり、数日すると咳が激しくなり、喘鳴(ゼイゼイ、ヒューヒュー)が出現します。呼吸困難が強くなると、顔色が悪くなり、不機嫌で、食欲も落ちてきます。小さい赤ちゃんでは、無呼吸発作をおこすこともありますので、呼吸が苦しく、ミルクが飲めなくなってくるようであれば、入院治療が必要となります。夜間でも、呼吸状態の悪化があれば、病院を受診する必要があります。

治療は?

対症療法が中心となります。咳止め等の風邪薬を服用します。吸入療法や痰の吸引、抗生剤の内服をする場合もあります。

家庭での対処法は?

安静と水分補給を心掛けます。乳児では呼吸困難のため哺乳量が減少します。一回量を減らし回数を増やし水分摂取を行います。

鼻づまりがあれば、鼻水を吸ってあげてください。また適度な加湿は呼吸を楽にします。

手足口病

症状は?

手のひら、足のうら、口のなかに小さな水ぶくれができる病気です。乳幼児では、肘や膝、おしりにも発疹ができ、オムツかぶれと間違えられることもあります。

春から夏にかけて多く発症します(いわゆる夏かぜの一種です)。熱はでないことも多いですが、でる場合は3~4日間続くことが多いようです。

治療は?

通常自然に改善する場合がおおいですが、痛みが強い場合などはお薬を使うこともあります。

家庭での対処法は?

発疹は口のなかのものは4~5日、手足のもので1週間くらいで改善します。口のなかの発疹は、つぶれて潰瘍になるため、痛みのため食欲が落ちたりします。すっぱいもの、辛いものは避けて食べやすいものを与えてください。

注意事項は?

手足口病を起こすウイルスは複数あるため、ひと夏に2回かかることもあります。

伝染性紅斑(りんご病)

症状は?

パルボウイルスというウイルスによる感染症です。左右のほおがリンゴのように赤くなることから、りんご病とも呼ばれます。冬から春にかけて流行がみられます。

ほおが赤くなったあと、腕、太ももに赤い斑点(まだら様~レース様)がでてきます。発疹は痒みや、軽い痛みを伴うことがあります。熱は、あまり高くはならず、37度~38度くらいの微熱が多いようです。

治療は?

痒みが強ければ、痒み止めを使用します。

1~2週間の経過で自然に改善します。

家庭での対処法は?

日光に長くあたると、発疹が悪化することがあります。無理はしないようにしましょう。

注意事項は?

成人が感染すると、症状が長引く傾向があります。妊婦さんでは、流産や胎児水腫の原因となりますので、注意が必要です。

突発性発疹

症状は?

生後4カ月から1歳位の赤ちゃんに多い病気で、急に高熱が出て、それが3~4日続きます。熱は3日目、4日目には出たときと同様、スーと下がります。熱が下がると、赤いぽつぽつ(発疹)がおなか、背中、顔などに出てきます。生まれて初めての熱であることが多く、咳や鼻水などはほとんど出ません。便はゆるくなることが多いです。

治療は?

突発性発疹は、基本的には時間がたてば自然に治る病気で、特別な薬は必要ありません。しかし、実際には熱が下がって、発疹が出ないと診断はできません。そのため、症状によっては、尿や血液の検査をしたり、お薬を出したりします。

家庭での対処法は?

高熱がでますので、涼しくすごしやすい環境をつくってあげてください。着せすぎ、掛けすぎに注意し、嫌がらなければ、アイスノンや氷枕で冷やしてあげてください。熱が高いと、体の水分が不足しがちになりますので、水分を十分補給してあげてください。

母乳やミルクの飲む量が少ないなら、麦茶や果汁、赤ちゃん用のイオン飲料(アクアサーナ、アクアライト、乳児用ポカリスエット)などをあたえるのも良いでしょう。離乳食は食欲があれば、普通に与えてください。食べられないときは、水分補給のみでかまいません。

熱が下がれば、発疹があってもお風呂に入ってかまいません。

注意事項は?

原因はヒトヘルペスウイルス6型、および7型といわれるウイルスです。2種類のウイルスがあるため、2回突発性発疹にかかることがあります。

熱性けいれん

症状は?

熱性けいれんは、0~5歳くらいのこどもによくみられるひきつけの一つで、急に熱が高くなった時に起こります。通常ひきつけは数分で止まり、生命にかかわることはほとんどありません。20人に1人くらいの割合で起こります。大部分は小学校に行く頃には起こさなくなります。

治療は?

痙攣が遷延する場合は、抗痙攣薬の投与、酸素投与等の処置を行います。

家庭での対処法は?

あわてず、落ち着いて!
ひきつけは数分で止まります。呼吸も止まりません。生命にかかわることもまずありません。

何もしない!
口の中に物(指、ハンカチ、箸など)を入れない(舌は噛みません)。体をゆすらない、抑えない。大声で呼ばない。(かえって刺激になるのでけいれんが長引きます。)

安全確保
落ちたりしない場所に寝かせる。吐くことがあるので、吐いたものが喉につまらないように横向きに寝かせる。服をゆるめる。

様子をよく見る
時計を見て時間を計る。通常5分以内(多くは1~2分)で止まります。目はどちらを向いているか、手足はどうしているのか、左右差があるのかなどよく見ておいてください。
ひきつけが止まったら、病院に電話してください。発熱、嘔吐等の症状、けいれんの様子で判断し、「すぐ来てください」「様子を見てください」など指示します。10分待ってもひきつけが止まらない場合は、病院に電話してください。(救急車が必要な場合もあります。)

注意事項は?

ひきつけを繰り返す場合は、発熱時に予防的にけいれん止めの坐薬を使うことがあります。使い方、適応については医師に相談してください。

麻疹(はしか)

症状は?

はしかは麻疹ウイルスにより起こる感染症です。感染力は非常に強く、また症状も重く、感染症のなかでは大病といえます。

最初はかぜ症状(発熱、咳、鼻水、目やに)で始まります。この時期に、はしかと診断することは非常に困難です。熱は4~5日続いたあと一度37度台にさがります。しかし、再び熱が上がり、同時に赤いポツポツが首周りから顔、全身へと広がっていきます。熱は40度前後の高熱がさらに3~5日続き、咳や鼻水もひどくなります。おおよそ7~10日くらいの経過で改善します。

治療は?

対症療法が中心になります。咳鼻に、咳止め鼻水止め、高熱には解熱剤、中耳炎等の合併症がある場合は抗生剤を使用します。

家庭での対処法は?

安静、休養:はしかは大病です。無理をさせず、体力の消耗を防ぎます。熱が高くつらそうであれば、体を冷やしたり、解熱剤を使ってもかまいません。

水分補給:高熱が続き食欲もほとんどなくなります。脱水にならないよう、十分な水分をあたえてください。食事は無理せず、口当たりの良いものを与えてください。

注意事項は?

はしかにかかると、体の抵抗力が低下するため、中耳炎や肺炎などの合併症をしばしばおこします。改善するまで目がはなせない病気ですので、定期的に診察を受けてください。

風疹(三日麻疹)

症状は?

風疹ウイルスの感染によっておこります。麻疹(はしか)を軽くしたような症状で、3~4日で軽快するため、「三日ばしか」ともいわれます。

38度前後の発熱があり、それと同時に小さな赤い発疹が、顔、首まわりから始まり全身に広がります。発疹は時に痒みをともないます。熱はでないこともあります。また耳の後ろや首のリンパ節が腫れます。熱と発疹は3~4日で治まりますが、リンパ節の腫れは、1カ月くらい残ることがあります。

治療は?

痒みが強いときは、痒み止めを処方します。熱が高ければ、解熱剤を使用することもあります。4~5日で自然に改善します。

家庭での対処法は?

風疹は発疹が消える頃まで伝染力があります。熱がなく、元気でも発疹が消えるまで家にいるようにしてください。

注意事項は?

妊婦さんが妊娠初期に風疹にかかると、先天性風疹症候群といって、赤ちゃんの心臓や目、耳に障害がでることがあります。風疹にかかった場合は妊婦さんには近づかないようにしてください。

ヘルパンギーナ

症状は?

乳幼児を中心に流行する夏カゼの一種で、多くはコクサッキーウイルス感染によるものです。

喉の奥に小さな発疹(水ぶくれ)ができて、大多数のお子さんは熱もでます。熱は3~4日くらい続きます。通常、咳や鼻水などはほとんどでません。喉が痛くなるため、食欲がなくなり、ひどい時には、水分も摂れなくなり、脱水状態となることもあります。

治療は?

のどの痛みを抑える薬や、熱に対して解熱剤を使用します。

家庭での対処法は?

水分補給:痛みのため食欲が低下します。水分だけでもしっかり摂らせるようにしてください。オレンジジュースのような酸味のあるものはしみますので、避けるほうが無難です。食事もすっぱいもの、辛いもの、硬いものは避けて、あまり噛まずに食べられるものを与えてください。

安静:睡眠と休養を十分とるようにしてください。熱が下がれば入浴も差し支えありません。

注意事項は?

のどの痛みが強く、水分を受け付けない場合(おしっこが少ない場合)、頻回に嘔吐する場合は、再度診察を受けてください。

水痘(みずぼうそう)

症状は?

水痘ウイルスによる感染症です。感染力は強く、家族内、学校、園等で流行します。赤くて小さい発疹がポツポツとではじめ、日増しに数が増えています。発疹は、口の中、顔、頭皮にもできて、2~3日で全身に広がっていきます。発疹は中央に水を含んだ水疱になり、ついで破れてカサブタになります。熱がでることもあります。おおよそ1週間の経過で改善します。

治療は?

・塗り薬
・痒み止め(内服)
・抗ウイルス薬(症状よって処方いたします。)

家庭での対処法は?

水泡を掻きこわすと、化膿することがありますので、爪は短く切っておいてください。病院で処方される塗り薬は、水泡を乾燥させ、痒みをおさえる作用があります。指先か綿棒などをつかって、水泡一つ一つに塗ってください。

水泡が破れると、衣服が汚れます。こまめに着替えをさせてください。お風呂は水泡がある間は勧めませんが、ぬるめのシャワーで体をサッと流す程度であれば、痒みも少なくなり、化膿することも少なくなります。

口のなかにも水泡ができます。すっぱいもの、辛いものは控えて、食べやすいものを与えてください。

注意事項は?

発疹がで始めてから、1週間くらいたって、全てカサブタになるまで、学校、幼稚園等はお休みしてください。

水泡が赤くなって化膿したとき、発熱が4日以上続くとき、ひきつけたり、意識がおかしいときは再度診察を受けてください。

兄弟や、両親にうつるのを防ぐために、緊急の予防接種をすることがあります。ご希望の場合は、医師に相談してください。

溶連菌感染症

症状は?

溶連菌という細菌がのどに感染して、発熱、のどの痛み、体の発疹、イチゴ舌などの症状がでます。昔、しょう紅熱と呼んでいた病気もこの菌が原因です。

治療は?

のどの細菌検査で溶連菌を調べます。溶連菌がいた場合、抗生剤を10~14日間内服します。2日くらいで熱も下がり、のどの痛みも改善しますが、途中で抗生剤を止めてしまうと、再発することがあります。この菌は、リウマチ熱や腎炎の原因となりますので、抗生剤は決められた日までしっかり飲むようにしてください。

尿検査
溶連菌感染後2~4週間くらいで腎炎(溶連菌感染後の急性糸球体腎炎)を起こすことがあります。発症から2週間~4週間で尿検査を受けてください。

注意事項は?

兄弟や両親にもうつることがあります。同じような症状があれば受診してください。

のどが痛いときは、刺激になる食べ物(辛いもの、すっぱいものなど)は避けるようにしましょう。

入浴は熱が下がって、のどの痛みがよくなったら、かまいません。

登校(登園)の目安は、熱が下がって3日目くらいからとなります。治癒証明書が必要なことがありますので、学校(園)に確認してください。

流行性耳下腺炎(おたふくかぜ)

症状は?

おたふくかぜは、耳の下が腫れて痛くなり、顔がおたふくのようになる病気です。両側が腫れることが多いですが、片側だけの場合、交互に腫れる場合もあります。熱がでることもあります。原因は、ムンプスウイルスによる感染症です。腫れ方にもよりますが、腫れがひくのに1~2週間かかります。

治療は?

熱や痛みをおさえる薬をつかいます。痛いときは患部を冷やすといくらか楽になります。細菌性の耳下腺炎の可能性がある場合は、抗生剤を処方することもあります。

家庭での対処法は?

食べ物
痛みがある間は、すっぱいもの、かたいもの(よくかまなければならないもの)は避けましょう。噛まずに飲み込めるやわらかいものを与えてください。

入浴
熱がある間、痛みが強い間は入浴を控えましょう。

幼稚園、学校
ほかのお子さんにもうつりますので、腫れが完全にひくまでお休みしてください。

注意事項は?

以下の症状がある場合、診察を受けてください。

・熱が5日以上続くとき。
・頭痛が強く、何度も吐くとき。
・耳の下の腫れが赤くなり、痛みが強くなるとき。
・睾丸を痛がるとき。

プール熱(咽頭結膜熱)

症状は?

消毒の不十分なプールで集団感染を起こすことがあり、プール熱と呼ばれます。アデノウイルスによる急性感染症で、潜伏期は5~7日間です。
主な症状は発熱(38.5~39度程度の高熱)、喉の痛み、目の充血です。腹痛や下痢をしばし伴います。発熱期間は4日前後ですが、時に1週間以上発熱が続くこともあります。幼児から小学生に多くみられる病気です。

治療は?

原則小児科を受診しますが、目の症状が強ければ、眼科も受診が必要です。特別の治療は必要なく、自然経過で改善する病気ですが、喉の赤みが強く、他の細菌性の咽頭炎、扁桃腺炎と区別ができない場合は、抗生剤等の薬が処方されます。

家庭での対処法は?

家庭での対応は、安静と十分な水分摂取を心がけてください。タオルや洗面器からも感染を起こしますので、タオル等を共有しない、目を触った後は手を洗うなどの注意も必要です。

注意事項は?

咽頭結膜熱は出席停止扱いとなる病気ですので、学校、園等に出席する場合は、治癒証明が必要となります。学校、園に確認してください。出席停止期間はすべての症状が消失するまでです。熱が下がって2日後が目安です。

伝染性膿痂疹(とびひ)

症状は?

夏季を中心に手足、体などに赤み、水ぶくれ、ジクジク、かさぶたなどの症状で発症する病気です。虫刺されや、湿疹を掻き壊した部分から細菌が入りこんで、炎症がおこります。飛ぶように移り増えることがあるため、とびひといわれており、アトピー性皮膚炎を持つこどもに多く認められます。

原因は皮膚に付着した黄色ブドウ球菌が多く、時に溶連菌でもおこります。近年耐性の黄色ブドウ球菌が増加しており、抗生剤治療の反応が悪い例が認められます。

治療は?

とびひは細菌感染症のため、治療は抗生剤の飲み薬、塗り薬と皮膚の消毒が中心となります。治療期間は5日から7日間くらいです。

家庭での対処法は?

他の部位に移さないために、爪は短く切って、手洗いをしっかりしてください。皮膚を清潔に保つ必要がありますので、シャワー浴は励行してください。石鹸は使用してかまいません。

伝染性軟属腫(水いぼ)

症状は?

表面はツルッとなめらかな、光沢のある丸いいぼです。1~5ミリくらいの大きさになります。感染力は比較的強く、皮膚の接触やタオルからも感染します。
水いぼは放っておいても、ほとんど自然に改善します。しかしその期間は短くて6カ月くらい、長ければ2~3年かかる場合もあります。またアトピー性皮膚炎の児では全身に広がってしまうこともあります。

治療は?

1)自然に改善するまで待つ。
2)薬:塗り薬を塗ったり、飲み薬を使います。しかし水いぼを確実に治す薬はありません。
3)つまんでとる:ピンセットでつまんで取ってしまいます。早い改善が期待できる方法ですが、痛いことと、全部とってもまたできてしまうことがあります。

家庭での対処法は?

スキンケアを行います。皮膚をよく洗い、保湿剤を塗ります。

注意事項は?

かきむしると水いぼは増えていきます。悪化傾向があれば治療が必要です。

日本脳炎

症状は?

日本脳炎は、日本脳炎ウイルスに感染することによっておこります。このウイルスは水田で発生するコガタアカイエカによって媒介されます(人から人へは伝染しません)。
日本脳炎の潜伏期は6~16日間といわれ、数日間の高い発熱(38~40度あるいはそれ以上)、頭痛、悪心、嘔吐、眩暈などで発病します。小児では腹痛、下痢もしばしば認めます。これらに引き続き急激に意識障害、神経系障害を発症します。小児では痙攣も認めます。
死亡率は20~40%におよび、生存者の45~70%に後遺症を認めます。

治療は?

特異的な治療法はなく、対症療法が中心です。従って日本脳炎は予防がとても大切となる疾患です。予防の中心は、予防接種と蚊の対策です。

注意事項は?

現在日本脳炎ワクチンの接種は原則中止となっています。海外への転勤、蚊に刺されやすい環境にある場合等希望があれば接種できますのでご相談ください。

ノロウイルス感染症

症状は?

ノロウイルスはもともと小型球形ウイルス、ノーウォークウイルスと呼ばれていたもので、2002年にノロウイルスと正式名称が決定されました。
毎年11月から1月にかけて流行し、典型的な症状は、嘔吐、下痢、腹痛です。時に発熱も認めます。嘔吐は2日程度、下痢は2~5日程度で治まります。ノロウイルスに効く抗ウイルス薬はありませんので、治療は対症療法のみとなります。

治療は?

特異的な治療法はなく、対症療法が中心です。下痢止め、吐き気止め等。

家庭での対処法は?

看護のポイントは、水分補給です。吐き気がある状態でたくさん飲むと、吐いてしまいますので、少量ずつ間隔をあけて何回も与えてください。与えるものはお茶、イオン水(乳児用)、薄いスープ等が良いでしょう。

注意事項は?

感染経路は貝類の生食(食中毒)と、人から人への感染です。集団発生は人から人への感染が多いと考えられています。ノロウイルスの伝染性は非常に強く、吐いたり、下痢をした人の吐物や便を始末した手で、食べ物、ドアノブ、タオル等に触ると、そこにウイルスが付着し、次に触った人に感染を広げてしまいます。
感染予防対策として、吐物等は、使い捨てマスク、手袋を着用しすぐに処理します。ペーパータオル、雑巾等で吐物が散らばらないようにふき取り、雑巾ごとビニールに密封し処分します。水ぶきだけでは殺菌は不十分で次亜塩素酸ナトリウム(ミルトン、ハイター)等を適度に希釈し使用し、浸すように拭くことで消毒します。手洗いも励行しましょう。
ノロウイルスは熱には弱いため、食べ物は十分加熱すれば問題ありません。調理器具はしっかり殺菌してください。

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