市川市妙典の吉田こどもクリニック 小児科・アレルギー科

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小児喘息

気管支喘息とは

喘息(気管支喘息)とは、息苦しい発作が繰り返し起こる病気です。喘息では気管支に慢性的な炎症が起こっているため、気管支がとても敏感になり気管支に何らかの刺激(ホコリ、ダニ、ウイルス、天候の変化、煙など)が加わったとき、気管支が収縮して狭くなります。呼吸器のなかで、酸素や二酸化炭素の交換をしているのは、肺胞といわれる一番先端の袋状になった部分です。気管支は肺胞までの空気の通り道です。この空気の通り道が狭くなるため、酸素を体に十分に取り入れられなくなり、呼吸が苦しくなります。また狭くなった気管支を空気が通過する音が、喘鳴(ゼーゼー、ヒューヒュー)です。

喘息の発作では、咳や痰が多くなり、ゼーゼー、ヒューヒュー(喘鳴)が聞こえ、発作がひどくなると息苦しさ(呼吸困難)がでてきます。

気管支喘息をよくするために

気管支喘息を改善させていくためには、起こってしまった強い発作(中発作、大発作)を止めるだけでなく、たとえ生活に差し支えない程度の軽い発作(小発作)でも、一定回数以下に発作回数を抑える予防的治療が必要です。

喘息が改善するためには、呼吸器が十分に発達することが必要です。これは体の成長発達に伴うものなので、年単位の期間が必要となります。この間、発作を繰り返していると、呼吸器系の発達が妨げられ、喘息が重症化してしまい、成人喘息へと移行してしまします。いわゆる小児喘息(こどもの頃は喘息であったが、大人になったら症状が出なくなったもの)で終わりにするためには、成人の喘息以上に発作をコントロールしなければなりません。

喘息の治療は、原因の除去(家庭環境の整備)、体の鍛錬(運動療法、皮膚の鍛錬)など、家庭での治療が基本となりますが、これだけで発作が十分にコントロールできない場合には、抗アレルギー剤、気管支拡張剤、吸入ステロイドなどの薬による治療が必要となります。どの程度の治療が必要かどうかは、病院での診察、検査、日ごろの家庭での発作状況(喘息日誌など)などから総合的に判断します。

喘息は慢性疾患ですので、治療期間はある程度長くなりますが、環境整備、鍛錬などを根気よく続けることと共に、定期的に病院に通院し、治療計画を立てていくことをお勧めします。

環境整備(ダニ対策)について

アレルギーで問題となるダニは、チリダニ(コナヒョウダニ、ヤケヒョウダニ)といわれるダニです。このダニは、一般のどの家でもみられ、特に古くなった家、掃除の行き届かない家、日当たりが悪く湿気の多い家などに多く見られます。このダニの死骸や糞がハウスダストと呼ばれ、アレルギーの原因となります。ハウスダストは非常に小さく、空中を浮遊しており、人の呼吸とともに気道に吸い込まれることにより、アレルギー反応を起こします。

ダニは暖かく湿気のある場所を好みます。寝室、こども部屋、居間などの生活の中心となる部屋は、日当たり、風通しの良い部屋にしましょう。ダニは人や動物のフケ、カビなどを餌にしています。室内の掃除を心がけるとともに、毛のあるペットの飼育は避けましょう。

ダニの住み処は、布団、畳、じゅうたん、ソファー、ぬいぐるみ等です。床に引いたカーペットは可能な限り除去してください(特に畳の上に引いている場合)。畳も1年に1回は日干しすることをお勧めします。床はフローリングかビニールタイルがお勧めです。

掃除は可能なら毎日行ってください。畳、じゅうたんは畳1畳あたり30秒以上かけてゆっくり掃除機を掛けてください。布団は天気の良い日は日干しし、取り込むときに掃除機をかけて、表面のダニやホコリを吸い取ってください。最近は、布団の丸洗いができる業者がありますので、半年から1年に一回くらい丸洗いするのもお勧めです。最近は防ダニ布団(構造でダニがつきにくくする物)も販売されています。

家具は必要最小限にしましょう。置くときは壁から10cm離すと通気が良くなり、掃除もしやすくなります。ぬいぐるみも、こどもが気に入っていてしょうがないもの以外は置かないようにしましょう。ぬいぐるみも洗濯してください。

暖房は床暖房、エアコン(室外排気型)、オイルヒーター、遠赤外線ストーブ等にするのもお勧めです。

殺虫剤は気道の刺激となり、発作を起こすこともあるため、原則勧めません。掃除をすることにより、ダニやホコリを吸い取るほうが環境整備としては適しています。

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